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糖尿病の人の「運動療法」


糖尿病の治療の目的は、高血糖が引き起こすさまざまな合併症を予防する、または悪化を阻止することです。
そのためには「インスリンの働き」を改善し、血糖値をできるだけ正常にしなければなりません。
糖尿病の治療は、基本的に食事療法、運動療法、薬物療法がありますが、「運動療法」は、食事療法とともに車の両輪に例えられるほど重要なものです。

運動をするための筋肉を動かすエネルギーには、ブドウ糖(血糖)が必要です。
つまり、運動するということは、血液中にある余ったブドウ糖が筋肉の細胞内に取り込まれることで、その結果、血糖値が下がるわけです。

運動療法の主な効果は、運動した筋肉でインスリンに対する感受性が良くなることによります。
要するに、インスリンが多く出ているうちに筋肉を鍛え、筋肉のインスリンに対する反応を良くしようということです。
また、脂肪の有効利用により、体重の減少・ストレス解消・体力の増強で健康な体づくりなどの効果も期待できます。

運動は、週1回長時間行うよりも、できるだけ毎日規則正しく、平均して一定量を続けるのが有効です。
また、糖尿病の人は一般の人よりも動脈硬化が進んでいると考えたほうがよいので、激し過ぎる運動はいけません。
しかしながら、だらだら歩くだけでは効果が上がりませんので、だいたい1分間に80mくらいの速さでのウォーキングを規則正しく行うのが効果的です。

1日に運動で消費したいカロリーの目安は約100〜200kcal。
急ぎ足のウォーキングで100〜200kcal消費するためには、約30〜40分歩く必要があります。
通勤時に1駅分歩いてみる、買い物時に家から少し離れた店まで買い物に行くなどして、日常生活の中にウォーキングの時間を組み込むのも良いでしょう。
最初から毎日行うのがきつい人は、まず、1週間に2回くらい30分〜1時間のウォーキングをし、普段はなるべくこまめに動くよう心掛けるのが良いでしょう。

また、運動の合間に体操や簡単な筋力トレーニングを取り入れるのも効果的です。
筋力運動は、筋肉の中に蓄えられているグリコーゲン(糖)を燃焼させるため、インスリンを必要としないで糖の代謝を行なうことができます。

運動療法では、ウォーキングの他にも、ジョギング、水泳、サイクリング、テニス、エアロビクスなどの有酸素運動が効果があります。

このように、運動療法は糖尿病のさまざまな症状を改善し、動脈硬化の予防などの点でも効果がありますが、進行した合併症がある時などでは、運動によって病状を悪化させてしまうこともあります。
運動療法を行う際は、医師とよく相談し、自分に合った運動と運動量を決定し、決して無理をせずに自分の体と相談しながら適切な運動量を継続することが大切です。

また、運動をする際には、規則正しく栄養バランスのとれた食事をすることも大変重要です。

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